「教室だより版」より

何事も『根っこ』が大切です

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教室だより令和3年6月号より

去年の冬からバジルの水耕栽培をしています。ベランダ菜園とかそんなシッカリしたものではなく、庭に植えていたバジル(寒さに弱く外では冬を越せない)の茎を3本切って室内で水を入れたコップにさしておいただけの簡単なものです。その3本のバジルの成長過程が面白かったので少し書かせていただきます。
 3本のうち2本はすぐにちょこっと根をはやし、その後グングンと葉を増やし茎も伸びていきました。「この2本は大丈夫だな」と安心して見ていました。しかし残りの1本は少し根をはやした後、ほとんど成長が見られません。茎と葉の部分は切ってきた時のまんまです。もともと他の2本に比べて細い茎だったので「これはうまく根付かなかった」となかば諦めていました。
 数ヶ月後、冬真っ盛りになり室内といってもバジルを置いてある窓際はかなり寒くなってきました。すると、最初にグングンと茎と葉を伸ばしていた2本は段々と痩せ細っていき色も青白くなってきました。見ると茎や葉は大きく育っているのに根っこはちょっとしか生えていません。ですがこれから根を増やす余力は無いように見えました。残りの1本も茎や葉は相変わらず少ししか成長していなくて、他の2本と同様に青白くはなってきましたが、根っこは順調に生えてきており他の2本の倍以上になっていました。
 さらに数ヶ月後、春になりやっと段々と暖かくなってきた頃、茎や葉の大きな2本は力尽きたように枯れてしまいました。反対に残りの1本は待ってましたとばかりに葉や茎を伸ばし青々と育ち始めました。
 何が言いたいかというと「バジルの上手な育て方を知りたい」ということではなく、『まず根っこをシッカリと育てることが大切』ということです。そしてそれはソロバンにも当てはまると思います。
 ソロバンの根っこは加減算、つまり見取算(見取暗算)です。それを最初に焦らずみっちりと身につけることで最終的な実力(卒業までに身につけられる実力)が高くなります。
 検定試験やアバカスサーキットなどソロバンの成績は合計点数で決まることが多いので、「見取算が苦手だから得意なかけ算や割り算で点数を稼いで合格させてしまおう」と考える指導者も多くいます。そうすると初めのうちはトントンと合格していきますが、その後上級になると頭打ちになります。かけ算やわり算ができても見取算ができなければソロバンができるとは言えないのです。
 また同様に暗算も最初にみっちりと身につけなければいけない根っこです。「暗算よりソロバン(珠算)の方が得意だからそっちを伸ばそう」というのは茎や葉を最初に伸ばしてしまうのと一緒です。珠算でも段位になれば見取算は暗算でやらないと高段位は取れません。珠算1級を合格するときにはその見取算は暗算でできる様になっていなければいけません。
 小黒珠算教室は『根っこ』をシッカリと育てる指導をしています。そして根っこが育てば茎や葉は時期が来ると驚く様に育っていきます。まずは焦らずコツコツと練習して行ってください。